小判・青銅器の鏡…関電と元助役、常識外れの贈り物次々

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野崎智也 橋本拓樹
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 関西電力の金品受領問題では、常識外れの金品・物品のやりとりが批判を集めた。福井県高浜町の元助役・森山栄治氏(故人)は現金のほかに金貨、小判など高額の物品を贈り、関電幹部らも海外のブランド品などを贈り返していた。一般的には、贈り物は5千~1万円程度が相場とされる。第三者委員会は、過度な贈り物が関電側にやましさをもたらせ、「足かせ」になったと指摘した。

 「電力ユーザー(利用者)から見れば(幹部らが)返すつもりとかは関係ない話。責任があるのは明らか」。14日の記者会見で、第三者委の但木敬一委員長はそう切り捨てた。

 昨年10月に公表された社内調査報告書では関電幹部ら23人、3億2千万円相当の金品や物品の受領が発覚していた。第三者委は、さらに52人、4千万円相当の受領や、関電側からの返礼品の詳細を公表した。関電側の受領はあわせて75人、3億6千万円相当に上る。一方、関電側は少なくとも2億9千万円分を返却・返礼していた。一部は返礼しなかったり、寄付したりしていた。

「必死の覚悟で返した」

 調査報告書によると、森山氏は助役を退いた直後から提供を始めた。1990年代は高浜原発など地元の原子力部門の役職員を中心に、2005年に原子力事業本部が福井県へ移ると、それまで大阪市の本店勤務だった役職員にも贈った。東京電力福島第一原発事故が起きた11年以降はケタ違いに膨らんだ。

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 現金や商品券を除くと、森山…

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