作家・松井雪子はピラティス指導者 新たな表現欲も出て

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聞き手・加藤修
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 芥川賞候補になった「イエロー」「日曜農園」などの小説で知られる作家の松井雪子さん(53)は、漫画家としても長く活躍している。この2月には学生時代に発表したギャグ漫画『スピカにおまかせ』と『謎のオンナV』が角川書店から同時復刊された。幅広い表現に取り組みながら、松井さんは20年近くピラティスを続け、インストラクターとしても活動するようになった。松井さんは、ピラティスの指導と小説、漫画には共通点があると語る。

寝そべって書いた芥川賞受賞作

 初めての単行本になった『スピカにおまかせ』の連載を始めたのは、大学4年の時でした。当時何度目かのブームだった占いと恋愛が題材で、いま読み返すと、1980年代後半ののんきな学生の気分がそのまま出ています。就職する気はなかったので、ペンで生計を立てようと、何の疑いもなく思い込みました。バブル期で雑誌がたくさんあって、運が良かったんですね。

 それから10年くらいの間に、ギャグ漫画だけでなく、『絶望ハンバーグ工場』のような女性の孤独感に迫る作品も描け、順調でした。

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 そんなとき交通事故に遭いま…

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