廃線危機を救った地方鉄道社長 聖火を携え地方活性化

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小島弘之
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聖火がまちに 茨城

 夕方5時すぎ、JRとつながる勝田駅。会社員風の男性らが1両編成の列車に乗り込んでいく。列車は住宅地や田園地帯を抜け、海へ向かう。茨城県のひたちなか海浜鉄道。全10駅、全長14・3キロの鉄道の廃線危機を救ったのが、社長の吉田千秋さん(55)だ。

 「金ばかりかかる」と言われた地方鉄道。2008年に就任後、定期券を大幅値下げし、乗車証明書を配って地元商店街で「コロッケ1個おまけ」などの企画を重ねた。通勤通学客や観光利用が増え、07年度に約70万人だった利用客は17年度に100万人を突破。2万5千円の黒字を出した。「鉄道は地域活性化の軸になる」と実感した。

 東日本大震災では、路盤の土…

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