ダウ先物、急落で取引停止 抑えられないコロナ懸念

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ニューヨーク=江渕崇
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 米連邦準備制度理事会(FRB)が、日曜夕に異例の緊急利下げと量的緩和再開を決めたが、米国市場では株式先物が大幅に値下がりしている。

 FRBの発表後の15日夕、ダウ工業株平均の先物価格は急落し、前週末比で一時1000ドル超の下落となった。基準となる米株価指数の先物価格の下落が値幅制限(5%)に達し、取引が停止した。16日午前9時半(日本時間同午後10時半)に取引が始まるニューヨーク株式市場でも、ダウ平均が大幅下落で始まる可能性がある。

 投資家の意表を突くタイミングでの緊急金融緩和は通常、市場に好感されて株高になることが多い。しかし、FRBによる利下げ自体は今週内に予想されていたほか、新型コロナウイルスの感染拡大による経済への打撃を和らげるのに、利下げや量的緩和による対応では限界があるとの見方が市場には根強い。

 まだ米経済指標に深刻な影響が表れていない段階なのに事実上のゼロ金利政策に逆戻りしたことで、今後、米景気がさらに悪化した場合、FRBがとれる政策が制約されることへの懸念も根強い。

 17、18日に予定していた連邦公開市場委員会(FOMC)を間近に控えるなかで、FRBが日曜夕に「サプライズ緩和」に踏み切ったことにより、「FRBは市場が把握していない悪材料を持っているのかもしれない」との疑心暗鬼を市場に呼び起こした可能性もある。

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 米株式市場はコロナウイルス…

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