新型コロナ「欧州が中心地に」 WHO見解に各国厳戒
パリ=疋田多揚 ロンドン=下司佳代子
新型コロナウイルスについて、世界保健機関(WHO)は13日の会見で、イタリアを中心に感染が拡大する欧州が世界の流行の「中心地」になったと位置づけた。当初、市民生活の制限には慎重だった欧州各国は厳戒態勢に転じている。
欧州の大方の地域ではシェンゲン協定に基づき地続きの隣国に国境検査なしで自由に移動できるが、デンマークは13日、国境を閉鎖し、外国人の入国を原則として禁止すると発表。ポーランドも同日、同様の措置を明らかにした。
感染が拡大したイタリアの隣国、オーストリアとスロベニアはすでに入国制限を導入。AFP通信によると、フランスのマクロン大統領も13日、シェンゲン協定の域外からの入国制限を欧州連合(EU)に提案した。
影響は地方政治にも及びつつある。英国政府が5月のロンドン市長選などの地方選を1年延期すると決めたと、英メディアは13日伝えた。100を超える自治体で、首長や議会の選挙が予定されている。
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