「麒麟がくる」になぜ鳥取が沸く? 「目指すもの同じ」

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上田真由美
【動画】祝いの舞を披露する「麒麟獅子」=上田真由美撮影
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 鳥取と言えば、砂丘……だけじゃない。鳥取市を中心とした地域はいま、「麒麟(きりん)のまち」というブランド化に成功しつつある。NHK大河ドラマ「麒麟がくる」が始まったことも追い風にと、地元は沸き立つ。江戸時代からの地域特有の神事を核に、過疎にあらがうまちおこしは、30年前の商店主たちの作戦から始まった。

 《こうして因幡地方の村々に棲(す)みついた麒麟は、毎年村々の祭りになると復活するのです。》

 こんなふうに、霊獣「麒麟」の顔をした獅子舞を“昔話”仕立てで紹介した漫画冊子がある。1993年にでき、鳥取市内の小中学校や商店で1万冊、配られた。

 仕掛けたのは、鳥取駅前の商店街で万年筆屋を営む山本雅明さん(77)。「テレビで唐草模様に赤い顔の獅子舞を見ても、東京の方はああいう獅子なんだとしか思わなかったんですよ。ここでは、獅子と言えば麒麟ですから」と懐かしそうに振り返る。

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