児童虐待事件、前年から4割増え過去最多 死者は54人

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八木拓郎
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 昨年1年間に警察が摘発した児童虐待事件は1972件、被害にあった18歳未満の子どもは1991人で、ともに前年を約4割上回って過去最多だった。死者は54人、夜間などに警察が一時的に保護した子どもも過去最多で5553人だった。警察庁が12日発表した。同庁は摘発の増加について「国民の意識の高まりに加え、児童相談所などからの情報提供が増えたためではないか」としている。

 摘発した事件のうち83・2%は体を傷つける「身体的虐待」。罪種別では暴行と傷害で9割超だった。強制性交等などの「性的虐待」は12・5%、「育児放棄ネグレクト)」は1・8%。無視をしたり、子どもの前でパートナーに暴力を加えたりして心を傷つける「心理的虐待」は認知が多いものの、事件化は難しく、2・5%だった。

 摘発した2024人の子どもとの関係は、実父913人、実母550人、養父・継父302人、内縁の男187人、その他の男(祖父など)46人の順で多かった。

 被害にあった子どもは1013人が男性、978人が女性。死亡した54人の内訳は、無理心中21人、出産直後の死亡8人、それ以外25人。罪種別では殺人32人、傷害致死11人、保護責任者遺棄致死9人、重過失致死2人だった。

 昨年あった事件では、千葉県

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