天国へ行ってきました 何もしない45分、知床の流氷浴

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神村正史
【動画】寝袋にくるまって流氷を眺める。眼前には真っ白な世界が広がっていた=ザ・キムンカムイ提供、神村正史撮影
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 零下5度。海岸で寝袋にくるまる。眼前は、流氷で埋め尽くされた真っ白な海原だ。音がない、と思っていたら、鯨類の声のような「流氷の鳴き声」が聞こえてきた。北海道の世界自然遺産・知床に臨む海岸で、森林浴ならぬ「流氷浴」が注目されている。何もしない。ただじっと流氷を眺めるだけ。なのにとても癒やされる。

 知床半島北半球で流氷に覆われる南限にあたる。半島北西側の斜里町ウトロでは、例年1月下旬から流氷が接岸。海が流氷で埋め尽くされると、船のエンジン音も、波の音も消える。風がやんだ時の海岸は、人の話し声が知床の山々に木霊するほどの静寂さだ。

 「流氷浴」はそんな環境にじっと身を置き、五感で流氷を感じる体験。地元で宿泊施設や遊覧船を運営する「しれとこ村」が今年2月、アクティビティー部門として「ザ・キムンカムイ(アイヌ語で『山の神』)」を立ち上げ、サービスの提供を始めた。

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 所要時間は45分ほど。座り…

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