静岡)故郷忘れない 富士に避難の堀川さん、体験絵本に
増山祐史
たくさん思い出の詰まったおうち。お父さんはおうちに手を合わせて、「もう二度と戻れないかもしれない」と桃とお母さんに言いました。3月11日夕方6時のことでした――。
東日本大震災で故郷を離れ、避難生活の体験を絵本で伝える人が静岡県富士市にいる。福島県浪江町出身の堀川文夫さん(65)。「津波と原発に引き裂かれた人々の思いを忘れないで」と3年前に「手紙 お母さんへ」と題した絵本を出版し、学校や図書館に寄付してきた。
本の主役は、雌のゴールデンレトリバー「桃」。堀川さんと妻の貴子さん(66)が、2001年から家族同様に過ごしてきた。原発事故で全町避難を強いられ、夫妻は桃と共に、ペットの受け入れ可能な富士市の一軒家に移り住んだ。
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避難中、桃は浪江に帰りたが…
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