突然襲う大津波 前触れの地震なく、直前の警報も出せず

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竹野内崇宏
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 9年前の東日本大震災は津波の脅威を見せつけました。ただ、大津波の前に必ず大地震が起きるとは限りません。火山の噴火や崩落、海底の地滑りでも津波が起きます。こうした津波は警報が出ない恐れもあり、独自に訓練を始めた地域もあります。

 2018年12月22日、インドネシア・ジャワ島の人気バンドのライブ会場に突然、巨大な津波が押し寄せました。火山噴火と山体崩壊に伴う津波で、前触れとなる大地震や津波警報はなく、演奏者や観客が次々にのみ込まれる映像に世界が衝撃を受けました。

 鹿児島県姶良市に住む石堂誠一郎さん(68)もその一人。「避難訓練をしておいてよかった。やっぱり他人事じゃない」

 石堂さんの住む地区ではこの2週間前、鹿児島湾を挟んだ対岸にそびえる桜島の噴火に伴う津波を想定して、避難訓練を初めて実施しました。桜島の活動が激しかった江戸時代の「安永噴火」では、海底噴火で津波が繰り返し発生。最大で高さ十数メートルに及び、約20人が犠牲になった歴史が残ります。

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 鹿児島県は今後も同じような…

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