22年前に10歳で南米から来日した32歳の青年が昨年11月末、母国に強制送還された。日本社会になじめずに罪を犯し、在留資格を失った。青年と交流を重ねて著書に記した宇都宮大の田巻松雄教授(63)が青年を見送った。
日本に暮らす外国人を調査してきた田巻さんは昨秋、青年との交流を「ある外国人の日本での20年―外国人児童生徒から『不法滞在者』へ」(下野新聞社)にまとめて出版した。
きっかけは2年前。田巻さんの元に届いた1通の手紙だった。茨城県牛久市の東日本入国管理センターに収容されている日系人の青年からだった。十数回の面接を重ね、著書に青年の手記を収録した。
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青年は両親と一緒に10歳で…
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