患者を生きる・職場で「クローン病」(5:情報編)
クローン病は、大腸や小腸などの消化管に炎症が起きる炎症性腸疾患(IBD)の一つだ。口から肛門(こうもん)までの消化管の様々な場所に慢性の炎症が起きる。国の指定難病に認定されている。
患者数は約7万人とされ、年々増えている。10~20代の発症が多い。遺伝的な要因のほか、食生活の変化など様々な環境因子が複雑に重なって免疫に異常が生じ、炎症が起きると考えられている。
主な症状は、腹痛や頻繁に起きる下痢、血便や発熱、体重減少のほか、痔(じ)や肛門周辺にうみがたまる。炎症が進むと、腸の粘膜にとどまらず、深い部分にまで達する穴があく穿孔(せんこう)や、炎症を繰り返すことで腸管が狭くなる狭窄(きょうさく)が起きることもある。症状がある活動期と、治療で炎症が治まる寛解期を繰り返すのが特徴だ。
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治療では、症状をしずめ寛解…
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連載患者を生きる
この連載の一覧を見る- 北林晃治(きたばやし・こうじ)朝日新聞記者
- 科学医療部記者。02年入社、北海道報道部、さいたま総局、東京本社生活部、社会部、特別報道部などで医療など社会保障分野の取材を担当。