避難者調査で減る「頑張ろう」 進まぬ廃炉に諦め、怒り

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深津弘
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 東京電力福島第一原発事故から9年が経つのを前に、朝日新聞社と地方自治総合研究所の今井照・主任研究員が福島県の避難者らに共同調査したところ、今の気持ちとして「頑張ろうと思う」と答えた人は3割台にとどまった。住環境の再建と復興の現実のはざまで、気持ちが揺れ動く人も多い。

 東京電力福島第一原発から北に約10キロ。2月末、福島県浪江町の集落で夫と暮らす田河キミさん(76)が10メートル四方の自慢の花壇にいると、近所の同年代の友人が姿をみせた。「もう咲いた?」「今年は暖かいから早いね」。1時間以上、話が止まらなかった。

「頑張ろうと思う」(2018年の前々回調査での回答)

 「頑張ろうと思う」(2018年の前々回調査での回答)

「仕方がないと思う」(19年の前回調査での回答)

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 避難指示が6年ぶりに解除さ…

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