急角度着陸、航空会社に改めて理解求める 羽田新ルート

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贄川俊
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 都心の低空を通る羽田空港の新飛行ルートの運用が3月29日から始まるのを前に、国土交通省が2日、国内外の航空会社を集めて新たな急角度での着陸方法についての説明会を開いた。新ルートをめぐっては、2月にあった試験飛行で一部の海外航空会社が「準備不足」を理由に、これまでよりも急な角度での着陸を避けており、改めて着陸方法を周知する目的があった。

羽田新ルートの狙いと懸念

 政府は今年までに訪日外国人客を年間4千万人に増やす目標を掲げている。新ルートを使うことで1時間当たりの発着数が10回増えて最大90回になり、そのほかの運用改善と合わせて、早朝・深夜を除く国際線の発着数は現在の最大年6万回から9万9千回に増えるとしている。

 新ルートでは、新宿駅付近で高さ約1千メートル、恵比寿駅付近で約700メートル、大井町駅付近で約300メートル上空を飛ぶ。大井町駅周辺では、掃除機に相当する最大76~80デシベルの騒音がすることになり、ルート周辺の住民には騒音への懸念が根強くある。

 国交省は騒音対策として、南風の好天時の着陸について、なるべく高度を上げるために急角度(3.45度)で着陸する方式を新たに設定した。ただ、一般的な空港で着陸する角度(3.0度)よりも進入時の速度が上がりやすいことなどから操縦が難しくなるとされ、国際定期航空操縦士協会連合会(IFALPA)は気象条件を考慮して、無理な着陸をしないよう注意を促していた。

国交省はどう説明したか

 この日の説明会には、羽田や成田に就航する国内外50以上の航空会社が参加した。

 急角度での進入について航空…

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