萩生田文科相「子どもは自宅で過ごして」 休校要請に

宮崎亮
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 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて安倍晋三首相が小中高校などの臨時休校を要請したことを受け、萩生田光一文部科学相は28日朝の会見で、臨時休校の期間ややり方について「地域や学校の実情を踏まえて様々な工夫があってよい。全国の皆さんの声を聴きながら、柔軟な対応をしていきたい」と述べた。同日、都道府県教育委員会などに通知を出すという。

 文科省は25日、ある自治体の学校で感染者が出た場合、周辺地域の学校も積極的に臨時休校を検討するよう求める通知を出したばかりだった。急な方針転換となったことについて、「政府がさらなる大方針を示したということだと思う」と述べ、文科省の想定を超える強い要請に踏み切ったことを示唆した。

 また、臨時休校の実効性を担保するためとして、児童生徒に対し「基本的に自宅で過ごすよう指導するとともに、子供たちが不要不急の外出をしないよう関係省庁に協力を求める」とも述べた。

 会見は国会内であり、約10分の予定だったが、約5分で打ち切られた。萩生田氏は「午後、必要があれば私からも再度説明をしたい」と述べ、衆院予算委員会に出席するため立ち去った。

 安倍首相は26日、スポーツ・文化イベントの2週間の開催自粛を要請。27日の対策本部の会合で、全国すべての小中高校と特別支援学校について3月2日から春休みまでの臨時休校を要請した。ただ、判断の根拠や効果についての具体的な説明はなかった。急な決定に対し、入試や期末試験、卒業式など年度末の重要行事を抱えている学校関係者や、子どもの預け先を心配する保護者たちに混乱が広がっていた。27日には文科省幹部による会見や説明もなかった。

 要請では、行政機関や民間企業に対しても、通学する子を持つ保護者が休みを取りやすくなる環境を整えるなどの配慮を求めている。厚生労働省は27日、保育ニーズに応えるため、保育園と学童保育(放課後児童クラブ)は「原則開所」を求めると自治体に伝えた。宮崎亮

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