「鬼滅の刃」の人気、あやかりたい たたら初の黒刀完成

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浪間新太
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 1300年の伝統が息づくたたら製鉄の技法でつくった最高級の鋼「玉鋼」から、珍しい黒色の日本刀が完成した。たたら製鉄が今も残る島根県奥出雲町が、各地のデザイナーや刀匠とともに3年がかりでつくった。黒い刀は、人気マンガ「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」にも登場しており、町はSNSなどでの情報発信に力を入れている。

 日本刀の名前は「黒刀・月下の笹(ささ)(MOONSASA)」。奥出雲たたらと刀剣館(同町横田)で開催中の特別展「奥出雲たたら展」で披露されている。

 刀身は93センチ。笹の葉をイメージして峰が丸みを帯び、片面にだけ葉脈のようなみぞが彫られている。金属を酸化させて黒く染める特殊加工技術を刀に応用。見た目が黒くなるだけでなく、耐食性も向上しているという。

 出雲市から来た博物館職員、玉木佑宜子(ゆきこ)さん(40)は「黒い刀は、たたら製鉄を斬新な形で活用していて、驚いた」。同館は、情報の拡散を狙って、特別展での写真撮影やSNSへの投稿を自由に行えるようにしており、訪れた人たちは黒刀を見て「すごい」「黒っ」などと話しながらスマートフォンで撮影していた。

 さらに、町などが運営する「tatara iron-making Okuizumo」のインスタグラムでは、マンガ人気にあやかって「#鬼滅の刃」のハッシュタグや、世界的な刀剣ブームの波にも乗ろうと、「#japanesesword」のハッシュタグもつけてPRしている。

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 そのかいもあって、2月初旬…

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