子どもの連れ去り、放置しないで 14人が国を提訴

新屋絵理
[PR]

 国内で別居した夫婦の子どもが一方の親に連れ去られた状態のまま放置されているのは法の未整備が原因だとして、子と離れて暮らす親ら14人が26日、計約150万円の国家賠償を求めて東京地裁に提訴した。

 国境を越えた子の連れ去りについて引き渡しのルールを定めた「ハーグ条約」では、一方的に子が海外に連れ去られた場合、元の居住国へ引き渡すことを規定する。訴状では、日本もハーグ条約に加盟しているのに、「国内では同様の規定がない」と主張。原告の男女14人は「国内での子の連れ去りが放置されており、幸福追求権を定めた憲法13条に違反している」などとして、1人あたり11万円の支払いを国に求めている。

 離婚が成立した夫婦間の子の引き渡しについては、ルールを明確化した改正民事執行法が今年4月に施行される。だが、原告側は離婚成立前の子の連れ去りについての法整備が不十分だと主張している。(新屋絵理)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら