遭難者を救うヘリは誰が? 白馬のNPOが始める挑戦
近藤幸夫
登山が、他のスポーツと大きく異なるのは、遭難の恐れがあることです。岩登りや冬山といった特殊ジャンルだけでなく、一般登山者が楽しむ夏山でも多く起きています。遭難者を救助する「主役」は、警察や消防のヘリコプターです。短時間でふもとの病院まで遭難者を搬送できるのですが、最近、国内で新しい取り組みが出てきました。そもそも、救助するヘリの運航費用って誰が払うのか、ご存じでしょうか。
国内の話をする前に、記者が経験した海外での遭難救助についてご紹介します。
私は、これまでネパールのヒマラヤ地域に何度も取材などで行きました。ネパールの場合、私がいま本拠地にしている長野県以上に山域が広大です。エベレストなど8千メートル以上の高峰が多数そびえているのはご承知の通りです。
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現地では、遭難は「自己責任…
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- 近藤幸夫(こんどう・ゆきお)元朝日新聞山岳専門記者
- 1959年。岐阜市生まれ。信州大学農学部卒。86年、朝日新聞入社。初任地の富山支局で、北アルプスを中心に山岳取材をスタート。88年から運動部(現スポーツ部)に配属され、南極や北極、ヒマラヤで海外取材を多数経験。2016年から山岳専門記者として活動。今年からフリーランスに。