クルーズ船の対応、後手に回った政府 菅氏「後で検証」

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岡村夏樹
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 大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号では新型コロナウイルスの集団感染が発生した。政府は対応の遅れを批判され、防戦に追われる。

 菅義偉官房長官は20日午前の記者会見で、「隔離は有効に行われてきている」と述べ、対応は適切だったと強調した。しかし、午後になると乗客2人の死亡が判明。午後の記者会見で死亡と隔離措置の関係を問われ、「厚労省にお尋ねをいただきたい」と述べるにとどめた。一方、「今般のクルーズ船に関する対応については、後でしっかり検証したい」とも語った。

 実際、政府の対応は後手に回った。事態の深刻さが伝わったのは5日未明。乗員乗客の31人の検査結果で、感染者は10人いた。政府は当初、感染した香港の男性との濃厚接触者、発熱やせきなどの症状がある人だけを検査し、それ以外の乗員乗客は下船させる予定だったが方針を転換。乗員乗客全員を船内に14日間留め置き、乗客には自室に待機してもらうことを決めた。

 ダイヤモンド・プリンセス号が横浜港に到着したのは3日。5日に最初の検査結果が出るまでの間、政府は乗客乗員の自室待機を要請していなかった。この間、乗客らは自由に船内を動き回ることができ、感染が拡大した可能性もある。国立感染症研究所も乗客の自室待機が始まった5日より以前に「実質的な伝播(でんぱ)が起こっていたことが分かる」とした。

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 20日の衆院予算委員会では…

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