消える海辺の風物詩 ウミネコが減る理由は? 

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米山正寛
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 「ミャーオ」というネコに似た鳴き声が特徴のウミネコ。国内の海辺

で広く見られるカモメの仲間だ。その数がずいぶん減ってきていると聞いて驚いた。

 環境省が整備する日本海鳥コロニーデータベースに集められた国内繁殖地の記録をもとに、北海道大の先崎理之助教や綿貫豊教授、山階鳥類研究所の富田直樹研究員らのグループが、各種海鳥の1980年から36年間に及ぶ個体数変化を統計モデルを使って推定。結果が鳥類保全の専門誌(https://doi.org/10.1017/S0959270919000352別ウインドウで開きます)に昨年、公表された。

 増減の傾向をつかめた10種のうち、ウミネコ、オオセグロカモメ、ウミガラス、エトピリカの4種が減っていた。ウミガラスとエトピリカは環境省のレッドリストで絶滅危惧種(1A類)に指定され、現状ではともに国内に数十羽しかいないとされる。一方、ウミネコとオオセグロカモメは広域に分布し、国内にそれぞれ10万羽、1万羽くらいはいるという。オオセグロカモメは繁殖地が北海道に限られるが、ウミネコは繁殖地が北海道から鹿児島県まで知られている。

 ところが、グループの推定によると、オオセグロカモメは1990年代から、ウミネコは2000年代になって急減している。

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 1980年比で、各65%…

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