昨年10月の火災で全焼した首里城(那覇市)の正殿を、静岡市駿河区の木製模型メーカー、「ウッディジョー」が150分の1サイズの模型で再現した。構想から11年。突然の焼失に心を痛めた人たちの「よりどころになってほしい」と完成させた。
同社は、お城や帆船など100種類以上の模型キットを製造する。実際に使用された資料や設計図を取り寄せ、適した木材を選定。部品の形状、組み立て手順などを試行錯誤しながら、本物に近づけていく。
11年前、沖縄旅行で首里城を訪れた常木則男社長(79)は、色鮮やかな城門や飾りつけなど、その圧倒的な存在感に息をのんだ。すぐに模型として再現することを決め、関係者と交渉。首里城公園管理センターから1992年に再建された当時の設計図を入手し、取りかかった。
試作を繰り返したが、柱や外壁…