小瀬康太郎
鹿児島県で聖火ランナーに選ばれた志布志市の看護師、安川明美さん(51)は乳がんと闘うランナー。小学生だった一人息子の元気さん(19)と一緒に始め、マイペースで走ってきた。
2016年8月、乳がんと診断された。高校の駅伝部だった元気さんが国体に出場する2カ月前だった。自宅で一人泣いた。寮生活を送る元気さんには告げず、摘出手術を受けた。
その年の秋、別の大会で走り終えたばかりの元気さんに、乳がんだと伝えた。泣き崩れた元気さんから、後でスマホにメッセージが届いた。
「お母さんも絶対無理しないで…