天皇誕生日の一般参賀を中止 新型肺炎感染拡大を考慮

長谷文 中田絢子

 宮内庁は17日、23日の天皇誕生日に皇居で予定していた一般参賀を中止すると発表した。新型コロナウイルスの感染が広がりつつある中、感染拡大を防ぐ必要があると判断したという。皇居内での記帳の受け付けも取りやめる。同庁によると、天皇誕生日の一般参賀の中止は、ペルーの日本大使公邸人質事件に配慮した1996年以来。

 同庁によると、一般参賀は天皇陛下や皇族方が宮殿のベランダに現れるまで、大勢の人たちが長時間、密集して待機することになり、そうした特殊性から中止を判断したという。池田憲治次長は、イベント開催の自粛を求めるわけではないという政府見解を前提とした上で、「一般参賀と類似のものが無い中で、慎重に判断した」と説明した。

 直近の天皇誕生日の一般参賀は、2018年12月の上皇さまの天皇在位中最後の誕生日で、8万2850人が訪れた。

 23日は、天皇陛下にとって即位後初めての誕生日で、今年から祝日になった。一般参賀には、天皇、皇后両陛下や秋篠宮ご夫妻、長女眞子さま、次女佳子さまがおおむね3回、皇居・東庭の長和殿ベランダに立つ予定だった。

 23日に皇居・宮殿で予定されている内閣総理大臣らが出席する「祝賀の儀」などの祝賀行事は実施される。不特定多数の人が集う一般参賀と違い、出席者が特定されているためという。(長谷文、中田絢子

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