被災船の復元話、宙に浮いて9年 資金集まらず方針転換

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東野真和 本田雅和
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 東日本大震災の津波で流され、民宿の上に打ち上げられた観光船「はまゆり」。その復元が宙に浮いている。地元の岩手県大槌町が寄付を募ったが必要額が集まらないうえ、残った民宿さえも町が解体を促す方針に変わったからだ。復元を望む住民らは困惑している。

 「はまゆり」は隣の釜石市の観光船で、震災当時、大槌町赤浜の造船会社で保守点検作業中だった。それが津波に流され、民宿の上に乗り上げて止まった。その光景は、津波のすさまじさを示すものとして世界中に報道された。

 専門家からは「震災遺構として保存すべきだ」との声も出ていたが、震災2カ月後の2011年5月、はまゆりの所有者である釜石市が、落下の危険や周囲のがれき撤去作業に影響することから解体した。

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 しかし、赤浜地区では、住民…

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