クルーズ船も航空もブランドも 新型肺炎、米企業に打撃

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ニューヨーク=江渕崇
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 新型コロナウイルスによる肺炎の拡大で、底堅い景気が続いてきた米国の企業に、じわりと影響が及んでいる。12日は投資家の警戒がいったんゆるみ、ダウ工業株平均が史上最高値を更新したものの、事態がさらに悪化するリスクもくすぶり、先行きは予断を許さない。

 「業績に重大な打撃がある」。新型肺炎の集団発生が起き、横浜港に停泊中の大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号を運航する米カーニバルは12日、乗客への補償や就航中止などのため、利益が下ぶれしそうだと発表した。

 仮に4月末までアジア全域での就航を見合わせた場合、1株あたり利益を0・55~0・65ドル押し下げる見通しだという。市場予想に比べ1割程度の減益要因となる。同社は「まだ影響をすべては織り込めていない」としており、さらに打撃が膨らむ可能性がある。

 まっさきに影響を受けたのは、運輸や観光関連の業界だ。米大手航空3社は、中国本土への直行便の運航を当面とりやめた。ホテル大手のヒルトン・ワールドワイドでは、2020年の税引き前利益が2500万~5千万ドル押し下げられる見通し。グループが中国で運営する150ホテルの計3万3千室の稼働を見合わせた。「今後3~6カ月は事態が悪化し、回復にはさらに3~6カ月かかる」と予測する。

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