患者を生きる・職場で「敗血症」(4:情報編)
敗血症は細菌やウイルスによる感染症をきっかけに、さまざまな臓器がうまく機能しなくなる状態をさす。大阪大の小倉裕司(おぐらひろし)准教授(救急医学)は「症状が急速に進むため、心筋梗塞(こうそく)や脳卒中のように一刻を争う」と話す。
かぜのウイルスがのどで繁殖してせきを引き起こすように、感染症は一般的に、病原体が増えた場所に症状が出る。
しかし、免疫力が落ちるなどすると、細胞から炎症を起こす物質が過剰に分泌される。この物質が血管の内側をいためて水分が血管外に排出され、血液の循環が悪くなる。腎不全になったり、心臓に負担がかかったり、血液中にごく小さな血栓ができて肝臓の機能が低下したりするなど、全身の臓器に影響する。
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米国では年間に約75万人の…
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