拡大する写真・図版どうくつ酒蔵の中で、出荷を待つ酒の瓶を手に、濁りなどを見る島崎酒造の島崎健一社長=栃木県那須烏山市、飯塚悟撮影

 栃木県の那須烏山(からすやま)市内にある丘。地下には総延長600メートルの「洞窟」が広がり、長期熟成を待つ日本酒が眠っていた。

 扉を開けると、そこは異世界だった。地下にまっすぐ続くトンネル。むき出しになったゴツゴツ、ザラザラした岩肌が、照明で浮かび上がる。

拡大する写真・図版どうくつ酒蔵は年間の温度が平均10度。「オーナーズボトル」が木枠の棚に保管されている=栃木県那須烏山市、飯塚悟撮影

 「初めて入ったときは真っ暗で。何が出てくるかわからないから、ガスマスクを着けて入ったんです」。島崎酒造(栃木県那須烏山〈からすやま市〉の島崎健一社長(50)は振り返る。この空間を「どうくつ酒蔵」と名付け、日本酒の貯蔵に使っている。その数、およそ10万本。うち約1千本は「ボトルキープ」され、長期熟成用に託された酒だ。「20歳の誕生日に乾杯!」など、持ち主が記した札が付いている。

記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員限定のプレゼントもあります。

拡大する写真・図版どうくつ酒蔵は年間の温度が平均10度。「オーナーズボトル」が木枠の棚に保管されている=栃木県那須烏山市、飯塚悟撮影

 元々は太平洋戦争末期、装甲車…

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