埼玉県秩父市のNPO法人「秩父の環境を考える会」の有志メンバーが、急峻(きゅうしゅん)な地形のある市内とその周辺に点在する滝を現地調査し、その結果を冊子「秩父里山の滝」にまとめた。有名な滝から無名の滝まで95カ所を調べ、冊子はそのうち66カ所をカラー写真と解説文で紹介している。

 公益財団法人サイサン環境保全基金の支援を受け、有志7人が「秩父里山の滝調査プロジェクト」というグループをつくり、3年かけて調べ上げた。国土地理院による「滝」の定義は流水が5メートル以上落下する場所とされているが、調査ではこの定義にこだわらず、落差が5メートルに満たなくても、滝らしい雰囲気を醸し出しているものを調べ上げた。一方、駐車場から歩いて30分以内でたどり着けることを掲載条件にした。

 委員長の萩原良朗さん(73)によれば、無名の滝を調べるのに苦労したという。秩父の独特な地形を念頭に、滝があるかもしれない場所に行き、民家があれば住民に聞き取り調査をして、存在を確認していった。7人が同じ場所に行き、さらに数人で再確認するという作業を続けた。

 その結果、秩父市と小鹿野、皆…

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