新潟県上越市に住む112歳の渡辺智哲(ちてつ)さんが12日、世界最高齢の存命中の男性としてギネス世界記録に認定され、入所している介護老人保健施設で公式認定証を手渡された。来月5日には113歳になる。

 1907(明治40)年、上越市(旧浦川原村)生まれ。20代で台湾に渡り、製糖会社に勤めた。終戦後に故郷へ戻り、県の出先機関などで勤務。定年後は農業に携わりつつ、趣味の盆栽や書道を楽しんでいたという。

 5人の子、12人の孫、16人のひ孫、1人のやしゃごがいて、家族からは「おっきいおじいちゃん」と呼ばれているという。長男の妻の洋子さん(81)は「おだやかで真面目ですが、ユーモアもあります。とても素敵な方です」と話した。

 ギネス公式認定員から公式認定証を手渡されると、自ら「おめでとう」と言って周囲を笑わせた。長寿のひけつは「笑うこと」だといい、報道陣からの質問を「わっはっは」と笑って受け流す場面もあった。(鈴木剛志)