考え込む藤井七段…木村王位が軽妙に大盤解説

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村瀬信也
【動画】将棋の朝日杯・名古屋対局を前に抱負を語る藤井聡太七段=村瀬信也撮影
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 第13回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)の準決勝・決勝が11日、東京都千代田区有楽町朝日ホールで行われる。高校生棋士の藤井聡太七段(17)が、羽生善治九段(49)以来2人目の3連覇に挑む。これまで16戦全勝と相性抜群の棋戦で、今年はどんな戦いぶりを見せるのか。

 シードの藤井七段は、1月19日に名古屋市で行われた本戦の公開対局から登場した。1回戦は菅井竜也七段(27)、2回戦は斎藤慎太郎七段(26)と対戦。共にタイトル獲得経験のある強敵だったが、連勝して4強入りした。対局後、「準決勝でも全力を尽くして戦いたい」と抱負を語った。

 藤井七段の朝日杯での強さは圧倒的だ。初参加の第11回は1次予選と2次予選、本戦で通算10連勝して優勝。準決勝の羽生九段戦は両者の初対戦とあって、大きな話題を呼んだ。第12回は、決勝で渡辺明・現三冠(35)に勝利。「いつ、誰が連勝を止めるのか」も注目される。

 朝日杯の成績が特に良いのはなぜか。早指し戦は、持ち時間を使い切った後の秒読みが「30秒」の棋戦が多いが、持ち時間40分の朝日杯は秒読みが「1分」という特徴がある。日本将棋連盟会長の佐藤康光九段(50)は「秒読みが30秒の時に比べて、1分だとより深く読んで冷静な判断ができる。読みにない手を指されても、1分という時間の中で気持ちの切り替えと割り切りがうまくできているのでは」と話す。

 朝日杯のようにトーナメントで争う棋戦は、前回優勝者も他の棋士と同じく一発勝負を戦う。全棋士が参加する同一棋戦の3連覇は至難の業で、朝日杯以外だと、この20年間では羽生善治九段がNHK杯テレビ将棋トーナメントで4連覇(2009~12年)した例があるだけだ。

 準決勝のカードは藤井七段―千田翔太七段(25)戦と、永瀬拓矢二冠(27)―阿久津主税八段(37)戦。いずれもファンに公開されて行われる。佐藤会長は「藤井七段が連勝するのは容易ではないが、3連覇しても全く驚きはない」と言う。

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