クルーズ船のキャンセル相次ぐ 地方経済振興に冷や水

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田中美保 高橋尚之
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 大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号内で新型肺炎の感染が広まり、多くの乗客が船内に隔離されている事態を受け、別のクルーズ船の予約キャンセルが相次いでいる。訪日外国人の増加や地方経済の振興に寄与してきたクルーズ船観光だが、一気に冷え込むおそれもある。

 日本人向けにクルーズ船旅行を手配する旅行会社「クルーズプラネット」(東京都千代田区)には、7日夕までにアジアが寄港地に含まれるツアーで数百人以上のキャンセルの連絡が入った。3、4月に日本を出発してアジアを巡るコースで特にめだつ。旅行の予定を延期する客もいるという。

 キャンセルは予約者の3%程度だというが、今後、さらに増える可能性も。担当者は「横浜港で客船が留めおかれているニュースを見て、『念のため』と取りやめる人が出てきている。萎縮のムードが長く続かなければいいが」と心配する。

 クルーズ船「ぱしふぃっくびいなす」を運航する日本クルーズ客船(大阪市北区)は、横浜を出て沖縄や奄美大島を回るツアーを18日から予定する。中国に寄港する予定はないが、それでも若い世代を中心に予約客の1割弱が取りやめたという。担当者は「不安なイメージが必要以上に広まってしまった。船内ではアルコール消毒など感染症対策をしっかりしていることを知ってほしい」と話した。

 日本への寄港見合わせも相次ぐ。国土交通省によると、昨年末時点では、今年2月中にクルーズ船が延べ計123カ所に寄港する予約を入れていたが、5日時点で75カ所に減り、その後もキャンセルが続く。

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 クルーズ船で訪日した外国人…

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