富士山の高さ「変化」してきた 測量法の歴史と共に

有料記事

杉浦奈実
[PR]

 2月23日は富士山の日。富士山の標高は一般的には3776メートルとされていますが、より詳しくいうと3775・51メートルです。この「高さ」は昔から何度も測られ、これまで何度も変わってきました。

 国土地理院の資料によると、江戸時代伊能忠敬(1745―1818)が測った高さは3928メートル。地上での距離と方位、見上げた角度から計算したとされます。

 伊能は日本全国の地図を作る際、遠くから見える目印として日本一の高さの富士山を使っていたようです。三重県志摩市は、伊能が富士山を測量した本土最南端の地です。富士山を望む海岸には、その業績を紹介する碑が建てられています。

 伊能の後も、シーボルトら幾人もの人が計測に挑戦してきました。今知られている3776メートルになったのは、1926(大正15)年の参謀本部による測量です。大まかな原理は伊能と同じですが、正確な高さを求めるため、より厳密な方法が採られました。

ここから続き

 日本での高さの基準は東京湾

この記事は有料記事です。残り1186文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら