今こそ語ろう エディ、W杯日本大会の「秘話」明かす

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構成・遠田寛生
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 「次」に向け、世界のラグビー界が走り出している。日本ではトップリーグのシーズンが本格化。欧州では6カ国対抗が開幕し、強豪がしのぎを削る。イングランド代表のエディ・ジョーンズ監督(60)も2023年ワールドカップ(W杯)フランス大会を見据えた旅を始めた。

 新たなスタートの節目。名将に、改めてW杯日本大会を振り返ってもらい、次への展望を聞いた。日本のこと、イングランドのことを。(構成・遠田寛生)

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 まず、日本におめでとうと言いたい。ラグビーの伝統国ではない地で最高のW杯が開催された。妻に「祭りのようだ」と伝えたのだが、雰囲気が素晴らしかった。伝統国での試合なら、敵味方のファンが半分ずつ観客席を埋める。日本大会は良い意味で違った。「純粋にラグビーを楽しむ人」が3割ほどを占めていた。これほどラグビー熱が高まるとは想像できなかった。

 「ワンチーム」はとてもいい言葉。フィールドに立つ15選手は体の大きさも骨格も違うが、みんなで一丸になる。

 成功の要因の一つはもちろん日本代表の活躍だ。リーチや堀江、フミ(田中)ら15年大会を経験した選手の存在は大きかった。あの時、南アフリカを始め、どんな相手にもきちんと準備できれば勝てるという経験を得た。今回のチームにとって重要なことだった。

 コロンブスが西へ向かって航海し、米大陸を発見したのと同じだ。最初の経験を得るのが一番難しい。コロンブスに続いた航海士のように、日本には勝利を信じられる道筋ができていて、若手が自信を持てた。

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 その自信はプレーにも表れて…

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