がん手術後に痛み、募った不安…運動療法で「前向きに」

有料記事がんとともに

黒田壮吉
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 医療の進歩で生存率が向上するがん。ただ、手術や抗がん剤の治療後に、多くの人が体の痛みや身体機能の低下などに悩んでいる。予防や症状改善にはリハビリが有効とされるが、外来で取り組む病院は少ない。そんな中、インストラクターの資格を取り、運動によるリハビリの普及に取り組む乳がん経験者がいる。4日は世界対がんデー

 1月下旬の東京・渋谷のスタジオ。がんの手術の影響で腕や足などがむくむリンパ浮腫のケア講座で、インストラクターの広瀬真奈美さん(56)が、6人を前に呼びかけた。「からだが楽になる自分に合った運動を見つけましょう」

 手足の柔軟体操や腕や足を上げ下げする運動などを約90分かけてゆっくり行った。仙台市から来たという卵巣がん経験者の女性(56)は8カ月前から継続的に参加。「下半身にしびれがあったが、少しずつ動かすことで徐々に改善した。悩みを共有できる仲間もできました」と笑顔で語った。

 広瀬さんは2008年、45歳のときに左胸の乳がんを発症。手術後に左腕のしびれや痛みがあり、体が思うように動かなくなった。主治医に治療法を聞いても「治る人もいれば治らない人もいる」と言われた。整形外科でもリハビリを断られ、不安だけが募った。「仕事も子育てもあるのに大丈夫なのか」

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 そんなとき、偶然みた雑誌に…

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