「世界一のエンジン開発を」 走り出したマツダの魂
近藤郷平
カネもヒトも余裕のないマツダは、岐路に立たされていた。ましてや、ハイブリッド車(HV)などのノウハウは少ない。
2000年代、すでに「プリウス」で市場を切り開いていたトヨタ自動車を筆頭にHVが次々と投入され、日産自動車の「リーフ」や三菱自動車の「アイミーブ」など電気自動車(EV)も登場した。世界各地で環境規制が強まり、「エコカー」の本命をねらって主導権争いが繰り広げられた。
ガソリンを燃やした際の燃焼効率には、まだ改善できる余地がある――。世界初のロータリーエンジン(RE)車を開発したマツダは、これまでの路線で戦う道を選んだ。「ほかの動力源を開発しても追いつけない。世界一のエンジン開発をめざそうと自分たちの力に賭けた」。マツダに詳しいジャーナリストの宮本喜一は解説する。
ここから続き
「本当にできるのか」「うち…
【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら
創業100年を迎えたマツダを特集
マツダが創業100年を迎えた。浮き沈みをくり返しながらも、独自の技術力で生き抜いてきた背景と、次の100年へ向けた戦略とは。[もっと見る]