「桜」名簿の廃棄も官僚のせい?菅氏、止まらぬ責任転嫁

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三輪さち子
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 首相主催の「桜を見る会」で、首相らから推薦された「政治枠」の名簿を廃棄したのは官僚の判断――。政治家が公文書管理の責任を官僚に転嫁する構図が国会審議で浮き彫りになっている。安倍晋三首相らは名簿の再調査も拒み続けており、疑惑を払拭(ふっしょく)しようとする政治のリーダーシップは見えない。

 共産党の山添拓氏は30日の参院予算委員会で、「官邸直結の政治枠を扱う名簿だけ残っていない。異常だ」と文書管理に対する政治家の責任をただした。菅義偉官房長官は「各省庁で保存期間を設定するよう定められている。ルールに基づき、内閣府の判断で適切な時期に廃棄した」と従来の答弁を繰り返した。

 会の招待者の推薦は、省庁枠と政治枠に分かれる。省庁枠では内閣府に出した推薦名簿がそれぞれの省庁に残っているが、政治枠をとりまとめた首相官邸の総務官室にも、受け取った内閣府にも名簿はないとされる。名簿の保存期間は「1年未満」で、政府は廃棄したとしているからだ。

 では、誰が「1年未満」と決めたのか。

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 公文書管理法では「行政機関…

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