感染検査、運転手は対象外 取りこぼし防ぐ「重大局面」

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瀬川茂子 後藤一也
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 武漢への渡航歴がない人の新型コロナウイルス感染が確認され、国内でも感染拡大の恐れがある。厚生労働省はこれまで、感染確認の検査をする対象の人を絞ってきたが、28日に感染が確認された奈良県のバス運転手の男性は、この対象にあてはまらなかった。対象にこだわりすぎず、取りこぼしがないようにしていく必要がある、と専門家は指摘する。

 新型コロナウイルス感染の検査について厚労省は、「疑い例」の定義を決めて検査してきた。定義は①発熱と呼吸器症状②(ア)武漢に渡航歴がある、または(イ)「武漢への渡航歴があり、発熱かつ呼吸器症状がある人」と接触したケースなどで、①と②を満たす場合だ。

 この定義は、症状がない人からは感染しないという前提だ。疑い例を広げると検査数が増えすぎて対応できなくなるとして、厚労省は検査対象を絞ってきた。

 武漢から来た人と長時間接触がある肺炎患者でも、接触した武漢の人の症状が確認できないと、この定義にあてはまらない。奈良の男性は武漢からのツアー客をバスに乗せて運転したが、ツアー客の症状は確認されていないため、定義からもれていた。

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