「海鮮市場に近い人を優先」 武漢帰国交渉の舞台裏とは

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北京=高田正幸
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 日本政府は新型肺炎の感染が広がる中国・武漢に住む約200人の在留邦人をチャーター機で日本に呼び戻した。感染症問題で邦人を退避させる前例のない任務を負った現地の大使館や関係者はどう動いたのか。

 安倍晋三首相が26日、チャーター機の派遣を表明して以降、中国では北京の日本大使館が中心になり、企業やJETROのサポートを得ながら現地在留者の所在や帰国希望の確認にあたった。居留者リストなどをもとに湖北省に住む邦人に連絡を取り、帰国を希望する人は連絡先や滞在場所を伝えるよう要請。27日には、武漢市内から空港までの移動手段となる車を手配すると知らせ、車に乗るための合流場所としてシャングリラホテルや武漢大学正門など約30カ所を伝えた。

 10人前後の大使館職員も十数時間かけて車で武漢に入り、27日朝から送り出し体制の準備作業に入った。

 最終的に帰国を希望した人は省内の約650人。だが、省内で移動が制限されており、武漢市までたどり着けない恐れが出ていた。そのため、当面の帰国対象者を武漢市の在住者に絞る考えをメールで伝えた。

 さらに、第1陣のチャーター…

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