性的な行為の前に相手の意思を確認する「性的同意」の大切さを指摘する声が高まっています。「同意のない行為はレイプ」との主張もある一方で、実践には難しさも……。どう考え、どう同意を得ればいいのでしょうか。性的同意に詳しい2人に聞きました。(杢田光、田中ゑれ奈)
言葉にすれば盛り上がる
〈会社員の高島菜芭(なは)さん(24)は大学時代、性的同意の大切さを伝える団体「Genesis(ジェネシス)」を立ち上げました〉
性的同意について、ワークショップでは「交際前に告白するように、性的な行為の前に相手と両思いか確認すること」と伝えています。
この考えを知ったのは大学時代、留学先のイギリスでした。友人との恋バナでも「同意はあったの?」と聞かれる。性被害をなくすために、そして相手と健やかな関係性を築く上でも、重要だと思い知りました。
同時に、日本で性被害を受けた友人が「酔うのが悪い」「家に行くのが悪い」と責められていたのを思い出しました。加害者を後押しするような性の勘違いを変えていきたい、というのが活動の原点です。
一昨年、京都市男女共同参画推進協会と冊子を作成。大学生約60人の声を反映し、「酔った勢いで、性行為に及ぶのは仕方ない」「家に泊まるのは、性行為をしてもいいというサイン」などの思い込みをチェックするリストも盛り込みました。
これに対し、SNSなどで賛否の声が上がりましたが、一番多かったのは「雰囲気が壊れる」という反発でした。
そこで、カップルの日常をス…
【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら