「自分なんかが優勝していいんですか」 徳勝龍、涙のV
内田快
初優勝。それも幕内で番付が一番下の力士が、出場している番付最上位者を倒して、手にした。26日、大相撲初場所を制した西前頭17枚目の徳勝龍(33)。「自分なんかが優勝していいんでしょうか」。優勝インタビューで涙を浮かべ、喜びをかみしめた。
10年以上過ごす角界で、目立った成績は残していなかった。高知・明徳義塾高を経て2009年に近大から入門。13年名古屋場所で新入幕したが、今場所前まで幕内での2桁勝利は1度のみ。30歳を超えたここ最近は、十両と幕内を行ったり来たりだった。身長181センチ、体重188キロ。立派な体格を誇りながら、同学年に先を行かれても「人は人」と欲がない。「持っているものは大きかったけど、のほほんとしているしね」と師匠の木瀬親方(元幕内肥後ノ海)が言う。
今場所も、4場所ぶりの幕内復帰だった。2日目に黒星を喫し、前半戦の時点では主役ではなかった。
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だが7日目の朝、転機となる…
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