「戦国場所」の要因は かつては「番付が全て」の角界

有料記事

竹園隆浩
[PR]

(26日、大相撲初場所千秋楽)

 2横綱休場に始まった今場所は、千秋楽まで平幕同士で優勝を争う戦国場所となった。八角理事長(元横綱北勝海)も「幕内にいれば、好機はくる。全力士が頑張らないと」と話した。先場所十両だった徳勝龍がその言葉を体現した。

 「番付が全て」という角界だが、最近は下克上が珍しくない。要因は上位陣の稽古内容の様変わりだと思う。昭和から平成の半ば、曙と貴乃花が横綱に君臨した時代くらいまでは、「稽古場は本場所のように。本場所は稽古場のように」と言われた。番付上位者ほど量と質の高い稽古で力を出し合い、他を圧倒した。

 ところが、効率を求め、泥臭さを嫌う時代に入り、相撲界も力を温存した稽古が増えた。以前なら動けなくなるまで相手と繰り返し稽古するのが珍しくなかった。だが、最近はそんな風景をほぼ見ない。番付が上がるほど、泥にまみれる姿が減る傾向にある。

ここから続き

 古参の親方が話した。「以前…

この記事は有料記事です。残り148文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら