「寿命は10歳」医師は告げた 筋肉衰え鉛筆持ちにくく

有料記事患者を生きる

大岩ゆり
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患者を生きる・職場で「脊髄性筋萎縮症」(1)

 名刺やウェブページ作成などを請け負う会社「仙拓(せんたく)」(愛知県東海市)の社長、佐藤仙務(さとうひさむ)さん(28)がいま自力で動かせるのは、眼球や口と左手の親指1センチ程度。「寝たきり社長」を自称する。

 生後10カ月になっても、首がすわらなかった。4歳上と1歳上の兄2人に比べて変だと思った母の稲枝(いなえ)さん(58)が病院に連れて行き、運動神経細胞が変性して筋肉が萎縮していく「脊髄(せきずい)性筋萎縮症(SMA)」と診断された。人口10万人に1~2人の難病だ。

 「寿命は10歳」。稲枝さんは医師に告げられた。その年齢が近づく小学3、4年のころから筋肉の衰えが目立ち、鉛筆も持ちづらくなった。夜は息苦しくてよく目が覚めた。大学病院で検査を受け、筋肉が弛緩(しかん)する睡眠中に何度も無呼吸になっているとわかった。

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