元AKB木崎ゆりあ 母とのすれ違い、重ね合わせた小説

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聞き手・山根由起子
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 SKE48からAKB48へ、卒業後はドラマや舞台で活躍している俳優、木﨑ゆりあさん(23)。昨年はテレビ朝日系「おっさんずラブ―in the sky―」で制服姿も初々しい客室乗務員の、アリスこと有栖川民代役で登場しました。木﨑さんにとって、お母さんとの絆を感じる思い出深い一冊があります。お母さんも涙を流して読んだという名作、心を揺さぶるエピソードとは。

きざき・ゆりあ 俳優。1996年生まれ、愛知県出身。SKE48からAKB48へ移籍、2017年に卒業。ドラマ「戦う!書店ガール」「おっさんずラブ―in the sky―」などに出演。

小説を読むのは特別なこと

 湊(みなと)かなえさんの『母性』を読んだのは19歳の時です。名古屋のSKE48から東京のAKB48に移籍して上京し、一人暮らしを始めていました。本屋で『母性』というタイトルに引かれたのです。マンガがもともと好きで衝動買いをするタイプなんですけど、小説も、タイトルや表紙の感じ、帯の言葉や裏表紙も見て、気になったものを手当たり次第、5冊ぐらいとって、その中から一番最初に読み終わったのが『母性』です。

 家で読むのがあまり好きじゃなくて、外に出て、アピールしながら読みたい人なんです。喫茶店やカフェ、電車の中とかいろんなところで、本からいろんなことを受けとっているんだということを見せつけながら読んでいますね。家にいるとダラダラしながら読んじゃう。小説を読むのは、成人式の時に着物を着るみたいな特別なことだったんですね、背筋が伸びる感じがすごいあって。

 この本も喫茶店や楽屋で読み…

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