メガバンク初の理系トップ 三菱UFJ、デジタル化対応

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笠井哲也
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 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、亀沢宏規副社長(58)が4月1日付で社長に就く。三毛兼承(かねつぐ)社長(63)は就任1年で代表権のある副会長に退き、兼務してきた三菱UFJ銀行頭取の業務に専念する。若返りを進めて急速なデジタル化などに対応し、ビジネスモデルの変革を図る。

 17日発表した。銀行は融資の利ざやを稼ぐ従来型のビジネスから、最新技術を生かして新たな事業領域を広げる転換を迫られている。亀沢氏は会見でグループの現状を「最大の課題はビジネスモデルをどうつくるかということにある。成長性、次の姿、夢を語れていないところがある」とし、「(金融界は)非常な変革の時期であるので改革を推進し、結果にこだわりたい」と強調した。

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FG社長に初の銀行頭取未経験者

 東京大学理学部数学科出身で、3メガ銀行グループ初の「理系トップ」。為替や債券を売買する市場部門などを経て、昨年4月にMUFG副社長と、三菱UFJ銀副頭取に就任。成長の柱のデジタル事業を担ってきた。社長はこれまで三菱東京UFJ銀行(現・三菱UFJ銀)の頭取が就任してきたが、初めて未経験者が就く。

 三毛氏は会見でこの点について「金融はどんどん規制が緩和され、姿・形は変わっていく。証券・銀行・資金移動業者などのビジネスの垣根はどんどん変わってくる」とし「銀行の頭取の経験がMUFGという総合金融グループを牽引(けんいん)するうえで必ず必要な経験と考えていない」と説明した。

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 亀沢氏は融資制度の改革やデ…

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