「人として最低なことした」 少年院成人式、母親に誓う

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角詠之
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 10代で罪を犯した8人の男性が、保護者らを前に、更生や大人としての自立を誓った。成人の日から4日後の17日、福岡少年院(福岡市南区)で、在籍する新成人の成人式が催された。

 髪を短く切った8人は、院が用意した赤いネクタイを締め、白と黄色の花飾りを左胸につけたブレザーを着用。会場の体育館に入ると、約100人の出席者から拍手で迎えられた。

 院長らのお祝いの言葉の後、壇上で一人ずつ、誓いの言葉を述べていった。「多くの人を裏切り、傷つけてきました」「迷惑や心配をかけてきた母と兄を幸せにし、恩返しします」。見守った保護者らは、ハンカチで目元をぬぐった。

 福岡少年院には、おおむね九州出身の14~20歳の男性約60人が在籍。犯した罪は窃盗や暴行、傷害といったもので、11カ月ほどでの社会復帰を目指し、資格取得や職業訓練に取り組んでいる。社会で一般的な行事を院で経験させようと、成人式は例年開かれている。

 半年以上在籍する男性(20)は「足りないことはごまんとありますが、少年院で学んだことを生かし、育ててくれた両親に感謝して、明るい未来となるよう、一生懸命頑張って生きていくことを誓います」と宣言した。

 明るい性格で友達も多かったが、周囲に流されやすいというのが自己評価だ。小学校高学年で喫煙。中学時代は教室を抜け出し体育館の裏で仲間とスマホのゲームに興じ、先輩のバイクを無免許で運転した。高校受験に失敗して就職。夜の遊びも増えていった。

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