立てこもり容疑者、抵抗せずに投降 あきらめた様子も

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 島根県出雲市神西沖町(じんざいおきちょう)の運送会社「上田コールド」に、刃物のようなものを持った男が従業員の女性を人質にして立てこもった事件で、島根県警は発生から約18時間後の15日午前8時35分ごろ、男を監禁容疑で現行犯逮捕した。男はその約10分前に警察官の説得に応じて女性を解放。女性にけがはないという。

 県警によると、男は14日午後2時20分ごろ、同社を訪れ、「今から立てこもる」と言って女性を人質にとった。当時7人ほどの従業員がいたが、ほかの従業員は外に出されたという。同社の従業員が午後2時半ごろ、110番通報した。

 県警は男は20代で、人質の女性とは面識がなかったとみている。同社で働いたことはなく、同社との取引関係もないという。

 男は主に事務所2階の廊下に立てこもり、説得にあたった警察官に対し、「会社関係者に個人的な恨みがある」という趣旨の説明をしていたという。女性は廊下の奥の部屋に入れられ、男はこの部屋に出たり入ったりしていたという。

 県警は、男の説得を続けるとともに、人質保護のために事務所内への突入も検討。15日午前0時すぎ、捜査員が2階の窓にはしごをかけて登る様子も確認された。ただ、女性が奥の部屋に入ったままで、居場所などを直接確認することができず、膠着(こうちゃく)状態が続いた。

 男が女性に刃物を突きつけるなどせず、食事やトイレも比較的自由に認めていたことから、「女性に差し迫った危険が生じておらず、リスクを冒さず粘り強く交渉する」(捜査関係者)との判断もあった。

 最終的に、男が捜査員の説得に応じて女性を解放。その後、抵抗することなく投降したという。捜査員によると、逮捕時は「あきらめた感じ」だったという。

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 男は15日午前9時15分ご…

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