麻生氏、以前にも「一つの民族」 失言とおわび繰り返す

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木村和規
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 麻生太郎副総理兼財務相が14日、日本について「長きにわたって一つの民族が続いている」と述べた前日の発言の訂正に追い込まれた。麻生氏は総務相だった2005年にも同じ趣旨の発言をして抗議を受けており、繰り返される失言に、野党からは「論外だ」との批判が上がる。

 麻生氏は13日に地元の福岡県直方市で開いた国政報告会で「2千年の長きにわたって一つの場所で、一つの言葉で、一つの民族、一つの天皇という王朝が続いている国はここしかない。よい国だ」と述べた。

 政府は昨年、アイヌ民族を「先住民族」と明記し、誇りを尊重する社会をめざすとしたアイヌ施策推進法を施行した。14日の閣議後会見で、発言の真意を問われた麻生氏は「誤解が生じているのならおわびのうえ訂正する」と述べ、「比較的まとまったかたちで2千年近くの間継続してきたということを述べただけ」と釈明した。「政府の方針を否定するつもりはまったくない」とも話した。

 麻生氏は05年にも「一文化、一文明、一民族、一言語の国は日本のほかにはない」と発言し、北海道ウタリ協会(当時)から抗議を受けている。

 菅義偉官房長官は14日の会…

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