「ピエロ」と呼ばれた難病の息子 母がつづって本に

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小林裕子
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 「産まれてすぐピエロと呼ばれた息子」。そんな衝撃的なタイトルの本が、KKベストセラーズから出版された。先天性の皮膚の難病、魚鱗癬(ぎょりんせん)。なかでも最も重い症状が出る「道化師様(どうけしよう)魚鱗癬」と診断された我が子の育児の日々を、母親がつづったものだ。「一人でも多くの人にこの難病のことを知ってほしい」。切実な思いが込められている。

 魚鱗癬は、皮膚が乾燥してかさかさになり、はがれ落ちる遺伝性の疾患で、他人にはうつらない。患者は細菌に感染しやすくなったり、体温調整が難しくなったりする。難病医学研究財団が運営する難病情報センターによると、全国の患者数は推定約200人で、根本治療は見つかっていない。道化師様魚鱗癬は硬くて厚いよろい状の皮膚に覆われ、ピエロが着る衣装のような「膜」をまとって生まれてくることが多い。

 本の著者は、三重県内在住の浜口結衣さん(32)。息子(3)が生まれて半年ほどたったころから、ブログを書き始めた。そのころから、息子の見た目が「怖い」「かわいそう」と好奇の目を向けられ、「やけどを負わせたのか」「うつらないのか」とも言われ、つらい思いをしてきた。

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 「この難病を知ってくれる人…

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