「おかえり」西日本豪雨で被災の小学校、1年半ぶり再開

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小沢邦男 華野優気
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 14府県で280人を超す死者・行方不明者を出した西日本豪雨から1年半。大きな被害が出た岡山県倉敷市真備町地区の川辺(かわべ)小学校が8日、改修工事を終えた元の校舎で授業を再開した。地元の人々も駆けつけ、登校する児童を拍手で出迎えた。

 豪雨で川辺地区は全域が浸水、川辺小の3階建て校舎も1階天井近くまで水につかった。児童297人全員の自宅が被災。児童は約4キロ離れた別の小学校の校庭に建てられたプレハブで学んできた。自宅再建が進むなどし、291人の児童が元の校舎に戻ってきた。

 午前7時半、校門には教員らに加え、地元の人々数十人も児童を待った。「おはよう」「おかえり」と始業式へ向かう児童一人ひとりに用意した花を手渡した。

 母親が車で送迎し、一番乗りで登校した6年の小野田結衣さんは倉敷市内のみなし仮設住宅のアパートで暮らす。「懐かしい。やっぱり落ち着くし、うれしい。卒業まで目いっぱい楽しみたい」と笑顔を見せた。

 6年の矢田菜々穂さんは倉敷市内の仮設住宅などで暮らし、昨年8月に川辺地区へ戻った。バスを使わず通学できるのがうれしいと言う。「ここで卒業式ができる。思い出の多い校舎に戻してくれた人たちへの感謝を忘れないように頑張りたい」と話した。

 体育館での始業式で、本多卓…

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