日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)がレバノンに逃亡した問題で、東京地検は2日午後1時45分、出入国管理法違反容疑でゴーン前会長が住んでいた東京都内の住居の家宅捜索を始めた。地検は警視庁に協力を要請しており、前会長が何らかの手段を使って不法に出国したとみて、出国までの経緯などを調べる方針だ。

 現場は高級住宅などが立ち並ぶ閑静な住宅街の一角。自宅近くに報道関係者が集まり始めると、近隣の住民らが様子を見に来るなどしていた。

 東京地検の係官らは約1時間前から業者を呼ぶなどし、ゴーン前会長宅の自宅玄関の鍵を開ける作業などをしていた。その後、険しい表情でスーツ姿の係官ら4人が、玄関前に集まった報道陣をかき分けるようにしながら、足早に家の中に入っていった。